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Tリーグ初代王座獲りへ!T.T彩たまが選手権コーチで岸川聖也、執行役員監督として坂本竜介の加入を発表

10月に開幕する卓球「Tプレミアリーグ(以下、Tリーグ)」に参戦するT.T彩たまが6月15日に埼玉県庁で記者会見を行い、クラブハウスの決定と、契約合意に達した選手と監督をそれぞれ発表した。選手にはコーチ兼任として岸川聖也(ファースト)、韓国の鄭栄植(チョン・ヨンシク)、香港の黄鎮廷(ウォン・テュンティン)、ポルトガルのティアゴ・アポロニアの4名が加入。監督には、松平健太(木下グループ)の専属コーチを務めていた坂本竜介氏が就任し、同時に執行役員としてもチームの運営に携わることを明かした。

ไอคอน 1482131451808Sato หลัก | 2018/06/16
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T.T彩たまは4月に、2016年リオデジャネイロ五輪の卓球男子団体で銀メダルを獲得した吉村真晴(名古屋ダイハツ)の加入を発表。

Tリーグの規定としては、過去2年で世界ランキング10位以内に入った選手1人以上を含む6人以上の選手が必要とされているが、今回4選手が加入することが決まり、獲得選手が一気に5人まで増えることになった。

条件を満たすには残り1人必要だが、6人に留まらず、すでに国内外含め2〜3選手と交渉中だという。現時点での関係性は良好ということも明かし、近日中にも発表される見込みだ。

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執行役員監督として就任した坂本氏は、日本男子卓球の低迷期に岸川や水谷隼(木下グループ)らとともにドイツ・ブンデスリーガでプレー。同国の名門・デュッセルドルフで2年間プレーし、世界の第一線で活躍した経歴を持つ。

2013年の全日本選手権ダブルス準優勝を最後に引退し、同年4月にはupty株式会社を設立。東京・四ツ谷に店舗を置いて卓球教室を開きながら、講演会や解説、イベントプロデュースなど卓球に関するさまざまな活動を行っている。

そんな現役当時のドイツでの経験、そして経営者としての能力を買われ、執行役員監督という現場管理とチーム運営の両方を任される立場を担うことになった。

坂本氏はこの契約による目標とTリーグ開幕に向けた意気込みを、以下のように語った。

「自分の目標は、この埼玉に卓球というスポーツ文化を根付かせること。同県にはサッカー、野球、バスケットボールなど多数のプロチームがありますけれども、同等かそれ以上の存在にしていき、“卓球の街さいたま”と言われるように頑張りたいですね。そのためには、まずは初代チャンピオンを勝ち取らなくてはいけない。優勝できるチーム作り、優勝できるチーム運営をすることが、自分がここに来た意味だと思っています」

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坂本氏に続いて口を開いたのは、選手兼コーチとして加入した岸川。彼は世界卓球選手権に2008年から2014年まで7年連続で出場し、福原愛とのミックスダブルスや水谷との男子ダブルスでメダルを獲得するなど、常に世界で結果を残し続けてきた実力者だ。

加えてブンデスリーガでは10シーズンのプレー経験があり、2012年ロンドン五輪では個人・団体ともに5位入賞を果たしている。

現在は張本智和(木下グループ)をはじめ、若手の台頭が著しい卓球界だが、低迷期と呼ばれた男子卓球界を水谷とともに支え続けてきたのが、この岸川だ。

今回、T.T彩たまへの加入が決まったことについては、以下のようにコメントした。

「選手兼コーチという肩書きではありますが、まずは選手としてしっかり試合に出て、そしてチームの優勝に貢献できるように頑張りたいです。もちろんコーチの面でも坂本監督や他の選手の手助けなど、やるべきことは多々出てくると思うので、選手とコーチを両立させていけるように努力していきたいです」

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T.T彩たまの代表取締役である柏原哲郎氏は、2人の加入について「ドイツで一緒に生活をしてきた監督と選手兼コーチを揃え、Tリーグ初代チャンピオンを狙っていきたい」と話し、「Tリーグ及びT.T彩たまを盛り上げていただけるよう、頑張ってほしい」と期待を込めていた。

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そして、最高世界ランク7位の鄭栄植(チョン・ヨンシク)、同6位の黄鎮廷(ウォン・テュンティン)、同13位のティアゴ・アポロニアの加入も発表。

この3選手を獲得する経緯について坂本氏は「現段階では木下グループの1強だと言われていますが、それでは何も面白くない。他の琉球アスティーダ(沖縄)や岡山リベッツ(岡山)も強敵ですが、やはり狙うは“打倒木下”。水谷、張本の2枚看板に勝てる選手は誰かと考えた時に、5月の世界選手権で両選手に勝ったチョン・ヨンシクと、同大会前までの対日本人成績で15勝5敗という圧倒的な勝率を誇っていたウォン・テュンティン。特にこの2選手は意地でも口説こうと思い、韓国と香港に直接足を運んで熱意を伝えてきました」と説明すると、「こういった外国人選手が日本に来ることによって、Tリーグはいろんな国の選手が活躍できる場所だと海外に知ってもらうことができる。それが今後のTリーグのマーケット拡大にもつながるはずです」と、今後の国内リーグ発展も見据えていた。

さらに坂本氏は、ここまで選手獲得に成功している要因として、監督に加えて執行役員としての役割をもらえたことが大きいと話す。

「僕自身、岸川と一緒にドイツに渡ってプレーしてきた中で、慣れない環境で戸惑ったり、現地の言葉が分からなくてうまくいかない時期がありました。そういう経験やキャリアを選手に直接伝えることができるのは、交渉するうえで本当に大きかったんです。外国のリーグに入るということは、どんな強い選手でも不安は必ずあります。自分自身そういう不安を味わったからこそ、その経験を踏まえた環境づくりができ、それによって外国人選手の不安を取り除くことができる。そういうプランや熱意を伝えることで、ウォン・テュンティンに関しては初対面でも1時間半でOKをもらうことができました(笑)。監督だけでは交渉の場に赴くことはできなかったので、執行役員としても任せていただいた柏原社長には本当に感謝しています」

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また、T.T彩たまの練習拠点となるクラブハウスが、特定非営利活動法人さいたまスポーツクラブ(SSC)が所有する、さいたま市見沼区の「SSCあすも」に決定したことも発表された。

SSCあすものゼネラルマネージャーの堀田氏(写真右)は「T.T彩たま様の埼玉を熱く盛り上げたいという熱意に共感し、私たちも何か一緒にできないかと考えた時、私どもの施設を使っていただきたいと考えました。Tリーグの頂点を目指していただけるよう、選手の方々に練習に励んでもらえる環境を提供する形で協力させていただきたいと思います」と話した。

開幕後は、試合会場によって拠点を移しながらも、SSCあすもを中心として練習に取り組んでいく。

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Tリーグ開幕まで、残り4ヶ月。

先日、2018-2019シーズンの開幕日は男子が10月24日(水)、女子を10月25日(木)とし、開幕試合会場は東京・両国国技館で開催されることが決定。リーグは開幕に向けて確実に歩みを進めている。

各チームにおいても着々と補強を進めており、7月には全チームが獲得する全ての選手を発表する予定だ。

ただ、ここまで全体を見渡しても、木下グループが優勝候補筆頭に挙げられるのは間違いない。

しかし、坂本氏の執行役員監督としてのチーム作りと、岸川の選手兼コーチという監督・選手間のパイプ役としての活躍によっては、さいたまの地に「初代チャンピオン」の歴史が刻まれる可能性は、十分にある。


文・写真/佐藤主祥

T.T彩たま公式ホームページ

一般社団法人Tリーグ